渡米準備体験記|LLM合格から渡米まで(運営者・戸木)

こんにちは。LL.M. INFO運営者の戸木です。

2020年8月からコーネルロースクールにLLM生として通っています。

今回は、LLM合格から渡米までの流れについて体験記について記しておきたいと思います。

前回に引き続いて個人的な内容ではありますが、渡米を控えている方の参考になれば幸甚です。
渡米時に6歳と4歳の子がいましたので、家族連れの方にも参考になるかと思います。

  1. I-20取得
  2. Visa取得
  3. 予防接種
  4. 住居
  5. 子どもの小学校・保育園
  6. 銀行口座・クレジットカード
  7. 海外赴任者保険
  8. 車(購入、国際免許、事故証明)
  9. 携帯電話・インターネット
  10. その他

I-20取得

具体的な渡米準備は、志望ロースクールから合格通知を受けたところから始まります。

私は、2020年1月30日にコーネルロースクールより合格通知メールを受け取りました。
TOEFLのスコアとカリキュラムとの関係から、コーネルロースクールを第一志望としていたため、この時点でコーネルへの入学と渡米が確定しました。

(おそらくどの学校も同様ですが)合格の地位を維持するためにデポジットを支払う必要があり、コーネルでは、3月末までに$700.00、6月初旬までに$700.00をデポジットとして支払うことが求められました(後に授業料に充当できました)。

その後は、学校の指示に従い、I-20を取得する手続を進めます。
I-20とは、Certificate of Eligibility for Nonimmigrant Student Status(非移民学生向けの入学許可証明書)のことで、Visa(多くの学生が取得するFビザ)を取得するために学校から取り寄せる必要がある書類です。

なお、Fビザとは学生ビザのことで、多くの日本人はFビザを取得して渡米します。
学生本人にはF-1ビザが、同行する家族にはF-2ビザが発行されます。子どもがF-2ビザで渡米した場合は、米国の公立小学校等の教育を無償で受けることができます

F-1ビザもF-2ビザも米国内での就労は認められていませんが、F-1ビザで留学し、米国内で1年間(引き続いた2セメスター(多くは秋学期と春学期))以上の期間を学生として過ごした場合には、その後にOPTビザOptional Practical Training (OPT) for F-1 Students)を申請することができ、OPTビザが取得できれば、合格(Bar受験)後1年間、米国内で就労することが認められます。

(2021/3/30追記)
就労開始時期は、正確には、「F-1ビザに記載されているプログラム終了日後60日以内(=猶予期間)の日で、申請者がOPTビザ申請時に定めた日」です。私の場合は2021年5月30日がプログラム終了日だったので、5月31日~7月29日までの間のいずれかの日を選択できました。
その期間内に就労する予定のない方(Barを受ける方の大半はそうだと思います)は、最も遅い日(私の場合は7月29日)を選択しておくと、米国滞在時期を最も長くすることができます。

なお、OPTビザは、F-1ビザに定められたプログラム終了日の90日前から申請可能になります。

一方で、Jビザは交流訪問者ビザのことで、主に米国内で研修やインターンに従事する方が取得するものですが、学生でもJビザを取得して渡米する方がいます。
J-1・J-2の区分はF-1・F-2と同様です。
Jビザの場合には(J-2も含めて)米国内での就労が認められますが、OPTビザの制度はありませんので、プログラム終了後は帰国する必要があります。

少し脱線してしまいましたが、コーネルからは、2020年2月6日付けで、5月11日までにDCF(Declaration and Certification of Finances/財政能力証明書)の提出が必要であることと、授業(プログラム)の開始日が8月10日になることを知らせるメールが届きました。

(2021/3/30追記)
米国に入国できるのは、プログラムの開始日より30日前以後とされています。私の場合は7月11日以降の渡米が可能でした。
I-20にも「Earliest admission date」として記載されていますので、ご確認ください。

DCFとしては、留学中の授業料及び生活費を支払うことができるだけの資産又は援助の存在を証明するものが求められます。例えば、一定の残高が入っている預金口座の残高証明書(英文)や、一定の金額を支援する旨の会社や機関の宣誓書等です。
私の場合は、学費$73,684、生活費$18,444、家族(妻及び子2人)の生活費$19,782の合計額$111,910(高い!)を支払う能力の証明が求められました。

私は、上記メールに従い、4月2日付けで、パスポート(同行する家族全員分)と預金口座の残高証明書の写しを提出(オンラインでPDF送信)したところ、コーネルより、4月9日付けで、I-20を発送(FedEx)したとの連絡がありました。

その後、4月14日付けで家族全員分のI-20(と言っても紙ぺら3枚に署名がしてあるだけのものですw)を受領しましたが、その後新型コロナの影響が猛威を振るうようになり、学校より、渡米が確実になるまでは住居の契約や航空券の予約は控えるようにとの指示がありました。

Visa取得

学校からI-20を取得できれば、後は通常の流れでビザの取得をすることになります。

ビザの取得については米国ビザ申請の公式サイトが詳しいので是非ご参照いただきたいのですが、大きな流れだけ掴んでおくと、

なお、私が面接を予約したときは、新型コロナの影響で一般面接の予約が設定できず、緊急面接の予約を取ることとなりました。
緊急面接とは、I-20に記載された参加プログラムの開始日が30日以内に迫った時に、一般面接枠に空きがない学生がリクエストすることができるものです。

8月10日のプログラム開始に向け、7月11日から緊急面接の予約を取ろうと試みていたのですが、公式サイトの繋がりが非常に悪かったため、連日にわたって何度もリロードしていたところ、不正アクセスと判断されて72時間に及ぶロックを掛けられてしまいました…(サポートセンターに問い合わせたのですが、システムが勝手に判断しているため人為的に解除できないということでした…)。
一方で、同期の日本人LLM生は7月28日や31日に緊急面接を設定できていた(結果として8月5日前後に渡米できていた)ので、私は顔面蒼白でしたw

結果として、72時間のロックが明けて緊急面接をリクエストしたところ、8月14日に設定でき、バタバタでしたが8月20日に出国することができました(72時間のロックのせいで、渡米時期が他のLLM生と比べて2週間程度遅れることになりました…)。

面接が設定できたところでフライング気味に航空券を購入してしまったのですが、大使館で「航空券を買ってしまったので何とか急いで欲しい!」とお願いしたところ、職員の方に優しく対応していただき、出国前日の8月19日にビザを受け取ることができました。

なお、ビザの受取りは、全てがスムーズに進めば、申請の翌営業日や翌々営業日には取得ができるようです。
私の受取りが出国前日(3営業日後)になってしまったのは、子どもの証明写真の再提出が必要になってしまったからでした。

前提事情として、ビザ面接の際に持参する写真は、撮影してから6か月以内の写真であることが必要です。
私の場合は、子どもはいずれもパスポートを持っていなかったことから、2月にパスポートを取得しており、何も考えずにその写真をビザ面接の際にも持参していました。
しかし、残念なことにパスポート取得申請日がビザ面接日の6か月と数日前であったことから、6ヶ月以内の写真ではないことを指摘され、却下とされてしまったのでした。

大使館に子ども(6歳・4歳)を連れて行くと迷惑だろうと考えて両親に預けていたのですが、大使館の中に証明写真撮影機もありましたし、全く迷惑な雰囲気はありませんでしたので、子どもを連れて行くべきでした。
是非とも書類や写真の不備についてはご注意ください。

とはいえ、上記のように航空写真を買ってしまったことを端から伝えていたので、職員の方に親切に対応していただき、翌営業日に写真を再提出し、その翌々営業日に晴れてビザを取得できたのでした。

予防接種

入学手続を進めて行く中で、様々な情報を学校に提供していくことになります。
その中で若干面倒なのが、予防接種履歴の提出です。

コーネルではこのような書式が用意されており、医師が記入したものを提出しなければなりません。

準備を始めた時点で既に全ての予防接種を受け終えている人は少ないと思いますし、期間(2~3週間)を空けて複数回予防接種を受けなければならない可能性もありますので、時間に余裕を持って始める必要があります。

自身の母子手帳があれば、子どもの頃に受けた予防接種の記録を確認でき、検査等を省略することもできるのですが、これが手に入らない場合には(手に入っても記録が不明確な場合もあります)、採血をして抗体検査から始める必要がありますので、更に時間を要します。

私は日比谷クリニックに行きましたが、都内では霞が関ビル診療所も有名です。
いずれにしても、いわゆるトラベルクリニックに行けば、出国に間に合うように予防接種のスケジュールを立ててくれますので、なるべく早めにクリニックに行くようにしましょう。

なお、州ごとに異なるかもしれませんが、同行する家族は予防接種を受ける必要はありませんでした。
ただ、子どもは現地の学校に通うために一定の予防接種を受ける必要があるところ、母子手帳の翻訳文を取得しておくと、日本で受けた予防接種については再度の接種を避けられますので、必ず取得しておいた方が良いと思います(役所で対応してもらえます)。

住居

私はコーネル入学を決めた時点で、Twitterで情報を発信されていたコーネルLLM卒業生に連絡を取ったところ、当時の現役LLM生に繋いでいただけました。

生活面については卒業生や現役生から得る情報が最も有益です。
卒業生や現役生からは(本当に)冗談かと思うくらい良くしていただけるので、是非早めに先輩方と繋がれるように頑張ってください。
(もちろん、我々運営者にご連絡いただいても構いません!)

当時の現役LLM生からオンライン電話にて部屋内を見せていただけると仰っていただけたので、大学内の寮とオフキャンパスの物件について、オンライン内覧をさせていただきました。

物件を決める上での考慮要素としては、家賃専有面積の他、水道光熱費インターネットが含まれているか否か、家具の備付けレンタルの有無(特に洗濯機については要確認です)、学校へのアクセス(バス停の位置等)、築年数等が挙げられるかと思います。

なお、日本人では見かけませんが、海外から来ている留学生はルームシェアをしていることが多いです。
ルームシェアといってもバストイレが別々に付いている部屋も多くあるので、単身で渡米される方で家賃負担を抑えたい方は要確認です。

私は、現役生からの物件に対する評価、学校へのアクセス(バス)、室内洗濯機の存在、子どもの学校(後述)等を考慮し、オフキャンパスの物件(学校までバスで15分程度)に決めました。

私は(何でもフライング気味ですが…)3月に物件のリーシングオフィスに問い合わせメールを送り、渡米時期を随時知らせながら良い部屋を抑えておいていただきました。
リーシングオフィスの担当者が非常に親切だったのも、物件を決める上では後押しになりました。

子どもの小学校・保育園

私が分かる範囲で、小学校保育園の事情についても記しておきたいと思います。

米国では、原則として、9月1日~8月31日を年度として、以下のような学年編成となっています。

3-5歳 Pre school
5-6歳 Kindergarten Elementary school
6-7歳 1st grade
7-8歳 2nd grade
8-9歳 3rd grade
9-10歳 4th grade
10-11歳 5th grade
11-12歳 6th grade Middle school

Elementary school以上は公立学校があるので無償で教育を受けられますが、Pre schoolは必ずしも公立学校がプログラムを提供しているとは限りません。

学校によってはPre kindergartenというプログラムを提供していますが、無償のため人気があり、Wait listとなっていて簡単に入れないケースが多いようです。

私の場合は、上の子が6歳だったので学区の小学校の1st gradeに、下の子がは4歳でしたが適切なPre kindergartenが見つからなかったためPre schoolのプログラムを提供している私立のDay care(保育園)に入れることとしました。

Day careについては、7月下旬にウェブサイトから問い合わせを送り、メールでやり取りをして入学手続を済ませました。

Elementary schoolについては、学校が属するSchool district(学区)に登録・申込をする必要があります。

なお、学区の情報については、NICHEというウェブサイトが参考になりました。
公立学校・学区毎に教育・教員の水準や治安が大きく異なるので、住む地域(良い学区が属する地域)を決める上でも有用です。
渡米前に是非一度ご確認ください。

上記ウェブサイトで地域を決めたら、当該School districtのウェブサイトにて子どもを登録します。

コーネルがあるイサカ市の場合はIthaca City School Districtになるのですが、日本からのアクセスが制限されていたので、他のSchool districtでも同様の問題が生じるかもしれません。
参考までに、VPNソフトを利用して米国のサーバーを経由すれば、制限の受けることなくSchool districtのウェブサイトに入ることができるはずです。(私はProtonVPNというソフトを利用しましたが、安全性を保証するものではありません。)

ちなみに、Day careは専ら先輩方の評判に基づいて選択しました。
下の子は4歳で、(英語習得の意味も込めて)月~金フルで預けているところ、月額1500ドル強の保育料がかかっています(高い…)。

銀行口座・クレジットカード

少し話は変わりますが、銀行口座は、渡米前に開設可能な現地口座としてUnion Bankの口座を、両替・海外送金用の口座としてプレスティア(SMBC信託銀行/旧Citi bank)及びMoney Partnersの口座を作成しました。

Union Bankの口座は、三菱UFJ銀行の海外口座紹介サービスを通して開設できました。
ただ、現地口座は現地到着後でもCHASE、Bank of Amerikaその他現地の銀行ですぐに開設できましたので、あまり心配する必要はありません。

クレジットカードは、渡米前に作成可能な米国クレジットカードとして、ANA USA Cardを作成しました。
日本で発行したクレジットカードだと両替レートで損をすることになりますし、そもそも使えない店があるようなので、米国クレジットカードはあらかじめ作っておいた方が良さそうです。

友人がANA USAの審査に落ちたと言っていたので、念のためJAL USA Cardも申し込んでおいたところ、いずれも審査が通りました。
結局どちらのカードも申込方法等は全く一緒で、どちらのオンラインアカウントもFirst Bankcardで作成させられましたので、どのような違いがあるのかはよく分かっていません。

口座、両替、海外送金、クレジットカードについては下記の記事が非常に参考になりましたので、是非ご参照ください。

参考 海外送金を劇的にお得にする!2つの口座を使ったテクニック

参考 留学/駐在の渡米準備〜ドルへの両替とアメリカ預金口座への海外送金、クレジットカード・キャッシュカード編〜

海外赴任者保険

この辺より下は私自身あまり詳しくない分野に入りますが、参考までに私の経験談を端的に掲載しておきます。

留学中の損害賠償責任をカバーするため、JALの海外赴任者総合保障制度に加入しました。

他の保険を全く調べていませんが、上記保険に入る人が多いそうです。

車(購入、国際免許、事故証明)

車は、前年度LLM生から購入させていただきました。
米国LLMだと、新LLM生が渡米する時期(7月~8月)が、ちょうど前年度LLMがBarを受け終えて帰国する時期になりますので、是非前年度LLM生に連絡を取って聞いてみてください。

もちろん、現地のディーラーで購入する人も多いです。

また、渡米前に、国際免許無事故証明を取得しておきました。
一般的に「無事故証明」と呼ばれているものは、運転免許センターで取得できる「運転記録証明書」というものです。

無事故証明は、米国で自動車保険に入る際の保険料の算定で考慮される(とかされないとか)ようです。

国際免許は渡米後にも運転できるようにしておくために取得しておきましたが、NY州では、日本の免許証と認証された翻訳文があれば、国際免許はなくても運転可能だということを後で知りました。
この辺は州ごとに規制が異なりますので、是非先輩方に聞いてみてください。

ちなみに渡米後にNY州の運転免許も取得しましたので、そちらの体験記は追って掲載します。

携帯電話・インターネット

私は格安SIMを使っていて海外対応していなかった(米国でも勝手にAT&Tに接続されているので、従前のままの電話番号で使用可能ではありますが、料金がバカ高い)ので、米国で使える携帯電話(SIM)としてH2O wirelessを契約しました。

私は業務の関係上、日本の携帯電話番号を継続して使用したかったので、上記格安SIMを入れておくiPhoneの他に、H2O wirelessのSIMを入れるiPhoneを新たに購入して持参しました。

(2021/3/28追記)
なお、日本の携帯電話番号を残しておいたおかげで、その番号を二段階認証に設定しているアプリやサービスのログインの際に非常に助かっています。
日本の携帯電話番号を手放す(又は休止する)ことを検討されている方は、是非二段階認証のために設定している電話番号にご留意ください。

携帯電話もSIMも当然現地ですぐに契約できますが、コロナ禍の隔離期間を考えると、渡米前に契約しておいた方が無難かもしれません。

また、渡米後すぐにインターネットも使用したかったので、渡米前に現地の業者に申し込み、到着日前日にモデムを配送してもらうように手配しておきました。
米国では配送荷物は玄関前等に放置されるのが一般的なので(ノックされるのは非常に稀です)、まだ体が到着していない状態でも関係なく玄関前に放置されますw

その他

と、かなり長くなってしまいましたので、最後に、渡米前に済ませた手続関係をざっと並べておきますので、是非参考にしてください。
(思いつき次第、随時更新していきます…)

  • 引越業者の手配
  • 賃貸借契約の解約
  • インターネット・ガス・電気・水道・NHK等の解約
  • 納税管理人の選任
  • 転出届の提出
  • マイナンバーカードの返納
  • 郵便の転送設定
  • 1年分のコンタクトの購入
  • クレジットカードや保険等の住所変更
  • 公益活動義務免除申請(弁護士登録を外される方は登録抹消手続)

 

渡米さえしてしまえば、全て何とかなります。
不安もいつの間にか吹き飛んでいます。
Have a nice trip!

ご不明点や知りたいこと等がありましたら追記しますので、是非リクエストくださいませ!

2021/3/25 戸木亮輔
(2021/3/30更新)